地域ICT推進協議会(COPLI)主催「AIと働く時代へ ~Claude Codeから考える、AIエージェントと仕事の未来~」に登壇しました
更新日:10 時間前
この記事の要点
2026年7月10日、地域ICT推進協議会(COPLI)主催「2026年度 第1回COPLIセミナー AIと働く時代へ ~Claude Codeから考える、AIエージェントと仕事の未来~」に、株式会社Michele 代表取締役の山田大典が講師として登壇しました(会場:KOBE Co CREATION CENTER/神戸市中央区)。
講演では、生成AIが「答える・作るAI」から「仕事を進めるエージェントAI」、さらに「現実世界で動くフィジカルAI」へ移りつつある流れを整理し、Claude Codeを"作業するAI"の象徴として取り上げました。
そのうえで、調査・整理・転記・依頼・確認といった中間工程が消えていく「仕事が"溶ける"」状況と、そこで人に残る役割(目的を決める/文脈を渡す/成果を判断する/責任を持つ)を、自社の実践をもとにお話ししました。
セミナー概要
名称:2026年度 第1回COPLIセミナー「AIと働く時代へ ~Claude Codeから考える、AIエージェントと仕事の未来~」
日時:2026年7月10日(金)18:30〜20:00
会場:KOBE Co CREATION CENTER ROOM B(神戸市中央区三宮町1-9-1 センタープラザ9F)
主催:地域ICT推進協議会(COPLI)
登壇:山田大典(株式会社Michele 代表取締役)、佐々木佑介氏(株式会社きゅうりとまとなすび 代表取締役CEO)
対象:AIやプログラミングの専門知識がなくても理解できる内容
答える存在から、仕事を進める存在、そして動く存在へ
講演では、生成AIの進化を3つの段階で整理しました。文章・画像・資料・コードを作る「生成AI」、目的を与えると計画を立ててツールを使い複数ステップの業務を進める「エージェントAI」、そしてロボットや物流・製造など物理空間で判断し行動する「フィジカルAI」です。
Claude Codeは「コードを書くAI」ではなく、読む → 計画する → 編集・実行する → 検証する → 報告する、という一連の作業をこなす"作業するAI"の象徴として取り上げました。文章生成がうまいという段階ではなく、調べて、計画して、作業して、検証するところまで進むという点が本質です。
Micheleでの実践:知的作業をAIファーストに置き換える
当社では、考える・可視化する・試算する・アクションする、という知的作業のすべてをAIファーストで実施しています。
1年前は「人が方向性を考え、AIが骨子を作り、人がまとめ、AIが資料を作り、人がまとめる」という流れでした。現在は「AIが骨子と資料を作り、必要に応じて人が直す」に変わっています。可視化も、以前は人がデータを集めて人がグラフにしていたものが、いまはAIがデータを集めてグラフにし分析まで行い、人がそれを解釈する形です。
当日は、PL/BSのシナリオ・シミュレーター(入居・借換などをスイッチで切り替えて月次キャッシュフローと年間予測を即時再計算するダッシュボード)や、要返信メール・未読Slackを抽出して返信案まで作成する仕組みをデモとしてお見せしました。日次で数百件の投資案件をスクリーニングする運用も同じ考え方です。
仕事が"溶ける"という感覚
人がとりもっていた調査・整理・転記・依頼・つなぐ・確認といった中間工程が、なくなりつつあります。議事録はタスク化・共有・更新まで進み、モックは依頼する前に形になり、情報整理はWikiや資料として自動で整い、調整や翻訳も人を介さず下ごしらえが進みます。
ここで申し上げたのは、「自分が依頼しなくなる=自分にも依頼が来なくなる」という見方です。これからは、問いを決める・仕組みを作る・判断と責任を持つ・実行する、という活動が求められます。人に依頼される人とは、良い問いと判断基準をもって行動する人、もしくはAIにお願いしない仕事をする人ではないか、というのが講演での問題提起でした。
機会の裏側にある脅威
当日は脅威の側面にも正直に触れました。
当社のコンサルティングのうち生まれた案件・消えた案件がそれぞれあり、受注構造そのものが変わっています。またかつては3か月かかったプロジェクトを、インプットさえそろえばAIが10分で最終報告(棚卸し、課題、改善案、ロードマップ、アクションプラン)を作れる世界観を、ある種の脅威として紹介しました。
結果として、ROIの観点から、人よりもAIのほうが投資を優先され、早く成長し、早く投資回収・再投資される。産業革命に近い規模の変化を再認識する必要を説きました。
人間には何が残るか
AIに任せる領域が広がるほど、人の役割はむしろ明確になります。目的を決める(何のためにやるのかを定義する)、文脈を渡す(背景・制約・優先順位を伝える)、成果を判断する(アウトプットの質を見極める)、責任を持つ(最終的な意思決定を引き受ける)の4つです。
そのうえで、人は少ない時間で多くの仕事を終わらせ、人らしい営みに回帰すればよいのではないか、という見立てを3つにまとめました。
より早く、正しく、効果的な意思決定。人の所見とAIの所見を突き合わせることで、人間単独・AI単独のいずれよりも優れた組織運営を実現する
顔を合わせて、笑う、泣く、労わる。人と人の仕事力を高め、人間力・組織力を向上させる
意図的なセレンディピティの創発。AIで生まれた余白を観察・対話・構想に使い、新たな機会を生み出す
また、異常系・例外対応(コンフリクトの解決、トラブル対応、AIが動かない場面の現場対応)や、人として人間味を届ける・叱咤激励する・共感する、人を診断する・治療する・看護する・介護する、人として裁く・赦す・償う・居場所を与える・意味を与えるといった領域は、データとデータの流通だけでは代替されずに多く残ると考えています。
関連リンク
開催案内:地域ICT推進協議会(COPLI)「AIと働く時代へ ~Claude Codeから考える、AIエージェントと仕事の未来~」
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